2022年 2月20日

 土曜日の夜から日曜日の朝にかけて、少しまとまった雨になった。天気予報は始めから雨と予報し、雪の可能性は低いとみていたし、実際にそうなった。先週の雪を解かす雨になったらしい。そういえば土曜日は「雨水」。光は既に春のものになりつつあり、冬の終わりにも加速がついてくるのだろう。

 一方でなかなか春が来ないのが疫病で、それほど重症化しないのは救いだけど、介護などの福祉施設では職員や利用者の中で感染者が出れば、たちまち数日間の休業になる。これででは安定した事業が営みにくい。

 もうそれほど重症化しないのなら、普通の風邪と同様に扱ってしまってもいいんじゃないか、という意見も強くなってきた。その一方で、最近は死亡者の数が増えつつあるという話もあるし、次の変異株は重症化しないという保証も無いし、「いや、やっぱり普通の風邪よりはずっとキツイ症状だよ」という意見もある。

 そこで3度目のワクチンの接種だよ、という流れになる。個人的にはワクチンはもう沢山という気持ちがある。2度目の接種で、けっこう酷い目にあったから。このことは昨年の10月3日の日記に書いた。私はよほどワクチンとの相性が悪かったのだろうけれど、あれじゃあ疫病で酷い目に遭うのとワクチンで酷い目に遭うのも変わりがない。

 ロシアとウクライナの間で緊張が高まっていると報じられている。水面下では様々な動きが熾烈に続いているのだろう。

 ただ個人的には、そりゃまあ、心配と警戒を続けて、安易な楽観は戒めるべきとは思うのだけど、大山鳴動して鼠一匹、なんてことになるんじゃないかなぁと思っている。だいたいアメリカだって、つい最近、アフガニスタンからあまりかっこよくない撤退で面目をつぶしたばかりだろう。ヨーロッパの諸国も、地に足が着いているように見えないし、一方でロシアの方は地に足が着いているように見える。もうちょっと露骨に言えば、金儲けで戦争を仕掛けている国が、金儲けではない理由で戦争を受けて立つ国に、そう簡単に勝てるかどうか。前者は、これは儲けにならん、と感じた段階で早々に逃げていくのではないか。

 別に私はロシア贔屓というわけじゃないよ。どちらかと言えば、ロシアの現政権に対しては大きな問題を抱えている政権と認識しているし。

 でもね、かといって、ウクライナと欧米の動機だって、かなり不純だと思っている。あえて平地に乱を起こそうという、いかがわしさを感じる。イラクやリビアやシリアでは上手く行ったのかもしれないが、相手がロシアだとどうだろう。

 とりあえず、二つの勢力が実際にぶつかった場合、どちらかはすぐに分裂して雲散霧消して、もう一方は求心力を保ち続けるだろう。私はロシアが後者になるように思えてならない。

  こんなことを思うにつれ、そろそろ世界は、とにかく金がありあまっている存在が強い、という一方的な状態が終わりつつあるんじゃないかと感じている。ありあまる金で、武器を買い、兵士を買い、情報戦で有利に立って世論を買う。そうすれば世界に敵なしと考えていたかもしれないが、それも結局「投資」だったのだろう?。戦争の種をばらまき、戦争をして、投資を超える収益を得て、それを元手にして次の戦争を企画する。

 まあ、多国籍企業的な発想の戦争観だけど、どうしてもこういう考えじゃ地に足は着かないね。じゃあ「地に足が着いている」ってどういう状態だい、と問われれば、人々がちゃんと安心してご飯を食べられている状態と答えるかもしれない。

 悪意で表現すれば、企業って、どうしても民衆から利益を吸い取る存在になりかねない立場にある。勿論、利益を吸い取るだけではなく、それに見合ったサービスを提供する存在でもあるわけだが、できるだけ利益は大きく、サービスは少なめに、という動機は存在する。株式会社の株主は当然それを求めている。

 企業が、民衆を追い詰めてでも利益を確保しようとしたら、企業に対する民衆の求心力が無くなってしまう。経済とは民衆の味方なのか敵なのか。「国」は経済の味方なのか民衆の味方なのか。

 そんな時、政治の最重要の役割が浮かび上がってくるのだろう。「民衆を喰わせる」という。

 右だの左だの、社会主義だの資本主義だの、さまざまな考え方はあるけれど、結局、政治の求心力は「ちゃんとご飯を食べさせられているか」という、原始的な理由が一番強いんじゃないかしらん。

 あまり、金さえあればなんとでもできる、と考えすぎていると、こういった原始的な理由で、足元をすくわれるんじゃないかと思っている。

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