エゴの花もそろそろ終わり。白い可憐な花が下向きに咲いているが、道路のあちこちでは、散った花が溜まっている。エゴの花の次はハゼの花かな。この時期の山の花は地味で目立たないものが多く、山の景色ものっぺりとした緑一色で、平板に見える。私はこの時期の山の景色を見るたびに、時間が止まったような印象を受ける。新緑が進行していく頃は、景色も次々と変わって行き、華やかな感じなのだけど、一通り深い緑色に落ち着いた今になると、変化も停止して、静まり返ったような感じになる。
でも、山の生き物にとってみれば、実は今が一番、活気がある時期なんだろう。出そろった葉っぱを芋虫が蚕食し、それを鳥が捕まえて雛の餌にしていく。一見静かな山だけど、最も殺伐とした時期でもあるのかもしれない。
鳥と言えば、仕事場で作業中に、アカショウビンが「ぴるるるるる」という綺麗な鳴き声と一緒に飛び込んで来た。「おいおい、こんなところに来ても、お前の餌になるようなものは何もないぞ」と声をかけて、空いた窓の方に誘導して逃がしてあげた。声は綺麗な鳥だけど、姿は優美と言うよりは、ちょっとユーモラス。大きな赤いくちばしが、まるで子供が描いた絵のような造形をしている。
ちなみに、アカショウビンの鳴き声は、こんな感じです。今はすぐに検索で調べられるから便利だね。
上の写真が仕事場に飛び込んで来たアカショウビン。藤野ではけっこう珍しい鳥で、こんなふうに目の前の1メートルくらいの距離で、まじまじとお目にかかれるなんて、けっこう奇跡に近い。
こんな鳥たちにとって、昨今の気候変動はどんな影響があるのだろう。何でも、今年も猛烈に暑くなるよう予報があるけれど。ただ、エルニーニョの影響もあると言っているんだよな。私の記憶では、エルニーニョ現象が起きる時は、夏なら冷夏で長雨、冬なら暖冬になると教えられてきたけれど、最近は違うのだろうか。
今週は雨が多く、気温も少し下がり気味で、ここ数日は朝晩はストーブが欲しいくらいだった。早くも梅雨の始まりを感じさせるけれど、どうなんだろう。
ちなみに、一時は全国的なニュースにもなった渇水によるダムの水位の低下だけれど、相模湖に関してはほぼ水位を回復している。相模湖の下流にあるダム湖の津久井湖は、まだ水位は低めだけれど、湖の底が見えるような状態からは、だいぶ脱している。ほっと一安心と言った所だけれど、人の暮らしって、ちょっとした天候の揺らぎで、簡単に切羽詰まる状態になるんだなぁと、いろいろ考えさせられた。
麦は秋を迎えている。食料やらエネルギーやら資源が滞る話が多くなっている昨今だけど、麦はどうなるんだろうね。だいぶ国産も増えたみたいだけど。
個人的には、この二か月くらい、色々な事が起きてバタバタしたけれど、ようやく落ち着いて日常が戻ってきた。ただ今回は、確かに困難な事態が降りかかって、大騒ぎで対応に追われていたのだけど、同時に、これまで何十年も解決の糸口が見えなかった事柄が、一気に動き出した。完全な解決に至ったわけではないけれど、解決への道筋が、あれよあれよという間に出来上がった。
困難な事態が降りかかってきて、何かが壊れる時って、もちろんそれ自体は不幸で災難でもあるのだけれど、それまで長年抱え込んでいた問題も壊しちゃうんだな。これは意外な発見で、確かに大変な事態だったけれど、一気に視界が開けるような爽快感もあった。
何かを破壊するような衝撃って、良いものも破壊するけれど、悪いものも破壊してしまう。そう実感した時、自分の中から不安が(完全にではないけれど)消えた気がする。
自分自身の中に、腹が据わった度胸があり、長年に渡って蓄積してきた知識や実力があるのなら、衝撃だって乗り越えられるし、同時に抱えていた宿痾を解決する大鉈を振るう機会にもなりうる。まあ自分にそんな度胸があるかどうかはともかく、衝撃に対しては、腹を据えて存分に立ち向かってやればいい、といった気持ちにもなれた。
あとは、運を天に任せるしかないでしょうし、度胸と実力があると自負している人になら、天は味方してくれるでしょう。
なんか、この「恐れるよりは、腹を据えて立ち向かう」という心理が、この二か月程度の経験で、実感として、自分の心に腑に落ちた。
まあ、こんなえらそうなことを言ってても、またいざ何か困難な事態に直面したら、青くなって震え上がるだけかもしれないが。
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