2025年 3月9日

 山の光景は相変わらず冬景色だけど、地面に近い所から着々と春は進行している。ただ、ここへきて冬が本気を出したかのような天気になった。3日から断続的に降り始めた雪は結局5日まで降ったりやんだりを繰り返し、牧馬でも10センチ程度の積雪になった。道路には除雪車が出動した。今回の冬では、これが初めての除雪車になる。

 こんな雪でも案外交通網は脆弱で、中央線は運休になった。まあ中央線以外でも、青梅線の青梅から奥多摩までも運休になったみたいだけど。

 さらに、二日あけて8日の土曜日にも雪が降った。この時は除雪車が出るほどではなかったけれど、道路にもうっすらと積もる程度には降った。雪の日と言うのは不思議なもので、実際の気温よりも寒く感じる。同じ0度でも、雪が降る日の方が、たとえ家の中にいても、体から熱を奪われるような気がする。

 一方で、これは久しぶりの降水となって、枯れていた沢の水も弱弱しくではあるけれども復活して流れ始めた。岩手県の山火事も降水があって、一段落できたらしいけれど、まだ完全には鎮火できていないらしい。

 こんな雪の多めの日々が続き、春の伸びやかな暖かさからは一歩も二歩も後退した。まあこれも、花粉症の方々には朗報かもしれない。

 たぶん、この冬の雪で、スタッドレスタイヤを装着していて助かったと思える雪は、これ一回きりで、もう来ないかもしれない。さすがに4月半ばまで急な雪が降る事はあっても、3月過ぎの雪ともなれば解けるのもあっというまで、道路に積もるような事も無い。

 以前からも似たような事はちょくちょく書いてきたけれど、この程度の雪で、毎年タイヤを替えるのはどうなんだろうと思ってはいた。じゃあ、オールシーズンタイヤを試してみようか、という話も書いてきたと思う。

 冬の雪の路面にも一応の対応能力があると言われているオールシーズンタイヤだけど、その話が本当なら、わざわざタイヤの交換なんかしないで、ずっとそのタイヤを使い続ければ良いことになる。そりゃあ、豪雪地帯だと「やはり雪道に特化したスタッドレスに限る」と考える人も多いと思うけれど、南関東の山里みたいな、数回降るかどうかという状況だと、スタッドレス程の高性能は無くても、オールシーズンタイヤで良いんじゃないかぁ、という気持ちは以前からあった。

 ただ、実際に自分自身で調べたわけではないけれど、オールシーズンタイヤの雪道性能は、スタッドレスに比べてだいぶ落ちるらしい。アイスバーンのような氷上での性能は、ほとんど期待できないと言う話も聞いている。

 藤野は年に数回しか雪が積もらないとしても、道はほとんどが山道だ。

 山道だから当然、登り下りがある。スタッドレスを使っていても、四駆じゃないと登り降りできない斜面も結構多い。そんな環境を考えると、やはりオールシーズンタイヤは駄目かと考えていた。

 ただそこへ、どうやらこれは信じても良さそうだ、と思える製品が出てきた。ダンロップが出したタイヤで、オールシーズンタイヤだけど、凍結路でも使える性能を満たしたと言う。これが本当なら凄いと思うし、有難いと思うし、他のメーカーも追随する商品を出してくるだろうなぁと思った。

 私だったらどうかなぁ。今使っているスタッドレスが新品同様なので、オールシーズンタイヤを試してみようと思っても、実践するのは2~3年後になると思うが、さすがにその頃になると、評価も定まっているだろう。もしかしたら、他のメーカーからも新商品が出ているかもしれない。

 それにしても、以前から「こういう商品が出てくれたら嬉しいなぁ」と思っていたものが、実際に開発されて世に出てくるのは、いつだって嬉しい。そして多分、スタッドレスはスタッドレスで、「進化したオールシーズンタイヤでも比較にならないほどの高性能」を謳う、新商品が開発されて出て来るかもしれない。

 このところ、出てくる話と言えば増税と物価高、福祉の切り捨てみたいな不景気な話ばかりだけど、世の中が本当に必要としているモノを作ってくれる企業には、がんばって欲しいと思う。

 政治にしても行政にしても、出来ることは増税ばかりで、これでは自ら無能だと言っているようなものだが、何か価値あるものを生み出す存在は、どこか健全性を宿していると思う。

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