2024年 5月19日

 山はすっかり夏の様相。まだ大汗をかくような本気の夏の暑さは体験していないが、日差しの高さ、強さで言えば、この5月の20日あたりから、夏至を挟んだ7月20日くらいまでが、一番夏らしい景色と言える。これは冬にも同じことが言えるけれど、もっとも夏の盛り、冬の盛りの時期と言うのは、太陽の位置から言えば、すでに盛りを過ぎている。

 まあそれでも草は繁茂しだし、さっそく、いやな奴の話も出てくる。草むしりや草刈りをしていたらヤマビルに血を吸われていた、という話。

 本来、藤野にはヤマビルはいなかった。それがこの10年くらいで、すっかり藤野の南部はヤマビル地帯になってしまった。何でこれほどヤマビルが拡散したのか、正確な話は解っていない。ただ、南の方からヤマビルが勢力を伸ばしてきた経過は知っている。藤野にまだヤマビルがいなかった頃、藤野から道志川を挟んだ南側の青野原では、藤野よりも早い段階からヤマビルの被害が現れ始めていた。

 これはまあ、科学的事実と言うよりも噂の範囲だけど、これだけヤマビルが拡散した理由に、宮ケ瀬ダムがあるんじゃないか、と言う話がある。ダムが出来て宮ケ瀬湖が出来る前、そこは森の多い盆地だったわけだが、当然、そこはダム湖に沈む。その際に、生活の場を追われた鹿が、周囲の土地に移住して、一緒にヤマビルを拡散したのではないか、と。

 鹿の爪には、常にヤマビルがいるらしい。もちろん、鹿の血を吸うのが目的だけど、鹿と一緒に移動して拡散する戦略も担っているのだろう。これには既に研究結果もあるようで、ヤマビルの拡散の理由の大半は、鹿とイノシシだそうな。

 さて、ヤマビルの被害に嫌気がさして、徹底的に駆除してやろうと立ち上がるとする。ヤマビルは一度拡散するとなかなか根絶は難しい。しかし、ある程度数を減らす手段なら、ないでもない。

 一番効果的なのは、こまめに草刈りをして、落ち葉をそのままの場所に溜めて置かずに、一カ所にまとめて置く。そして、太陽の光がじかに地表を射るような状態を作っておく。ヤマビルは、なめくじのように乾いたところ、太陽の日射の激しい所は苦手なようで、草刈りをして日射が直接差すような所からは逃げていく。そして、落ち葉の下とか、石の下とかに隠れるようになる。

 そこで、草刈りをしたら、刈った草を所々にまとめて置く。あまり山のように一カ所にまとめず、数カ所に分けてまとめる。そうすると、刈った草をまとめた所にヤマビルは逃げていく。ある程度時間がたって、まとめて置いた草が乾いたら、燃やしてしまう。こんな作業を何度か繰り返せば、ヤマビルはだいぶ減るはずだ。

 なんで刈った草を一カ所にまとめず、数カ所にまとめるかと言うと、あまり一カ所にまとめて、うず高く積み上げてしまうと、いつまでたっても草が乾かないから。また、山のように積み上げた草だと、その下にミミズが多く住むようになり、今度はそのミミズを狙ってイノシシが来るようになる。

 つまり、せっかくヤマビル退治をしようとしても、またイノシシやら鹿が乗り込んできたら、再度ヤマビルを拡散されてしまう。ヤマビル駆除をするのなら、いったん駆除を終えた敷地に、どうやって再び鹿やイノシシを入らせないかの工夫が必要になってくる。ヤマビル対策は、ヤマビルの駆除と、ヤマビルを拡散させる動物の移動の制限を同時にしなければ意味が無い。そして、これまでの所、そのような動物の移動の制限も含めたヤマビル対策は、藤野では行われていない。残念ながら、抜本的なヤマビル対策は、次世代に持ち越しになるか、何もされないまま永久にこのままかもしれない。

 あとはなぁ、行政が頼れないとしたら、企業に期待するしかないのだけど、どこか、ヤマビルホイホイみたいなのを作ってくれないかしらん。ちょっとしたひと財産稼げると思うんですけどねぇ。

 なんか今年は昨年に続いてカメムシの大発生が危惧されていたり、野生の生き物に生活が脅かされる事が多そうだ。

 エゴノキの花も咲き出した。実には毒がある植物だけど、花の蜜はミツバチにとって有用らしい。確かに、この花にも蜂が群がっている。

 前回の日記から、ミツバチの蜜源について興味を持っていたけれど、こんなサイトを見つけた。蜂蜜の蜜源になる植物って、こうしてみるとなかなか膨大だね。

 もちろん、すべての植物の蜜が、美味しいとは限らないとは思う。中には非常に癖が強くて好みが判れるものもあれば、あっさりし過ぎているものも、あるんじゃないかな。




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