雨の多い週だった。晴れた日も、あるにはあったが、爽やかに晴れ渡るところまではいかなかった。菜種梅雨ということなのだろう。
今年の桜は、昔からよく言われるように、学校の入学式に合わせるかのような時期に満開になった。実のところ、暖冬傾向が続いて、こういう事はすっかり珍しくなっている。入学式の頃には桜の花も散って、葉っぱが出ている事も多くなった。
ただちょっと個人的には不思議なのだけど、この冬から春にかけても、かなり暖冬傾向だった。確かに3月の後半に寒の戻りはあるにはあったが、それは例年普通にある事で、たとえ寒さがぶり返しはしたものの、全体的な傾向は暖冬だった。なのでやはり今年も、3月の下旬には開花して入学式の頃には散っていると思っていた。それが妙に、満開の時期が遅れた。開花そのものは、例年よりも早めだったと思う。
これが私にはちょっと不可解で、てっきり今年は、桜も含めて春の進行が早めに進むと思っていたのだけど、なかなかそうではない。このことは前回の日記でも書いたけれど、私には、何か不可思議な理由で、植物が進行を遅くしているような印象すらある。
江戸時代、傾いた藩の財政再建に尽力した二宮尊徳には、こんな逸話がある。
彼がたまたま夏の時期にナスを食べていたら、そのナスが夏の味ではなく、既に秋のナスの味になっていることに気づき、冷害の到来を直感したと言う。そこで近隣の農民に冷害に強い救荒食の作物の栽培を急遽勧めた。果たして実際に冷害になり、彼の助言を聞いて実践した人々は飢饉から救われたとか。
どこまで本当の話かは判らないけれど、二宮尊徳自身、子供の頃から百姓の仕事はやり続けていたし、土にまみれ、四季の変化を肌身で感じながら生きてきた。そんな人間ならではの直感があったのかもしれない。こういう直感は、現代人に求めるのは、ほぼ不可能だろう。
さて、私自身にはそのような昔ながらの直感の能力なんてありもしないけれど、昔の人だったら、今年のような、暖冬傾向だったのに春の進行は遅めという現象から、何を感じ取るのだろう。
春の進行以外にも、妙に心をざわつかせる現象がある。正月の元旦に起きた北陸の地震に続いて、日本各地で地震は続いて起きているけれど、このところは特に連日のように地震が重なる。関東でも東北でも北海道でも、マグニチュード5クラスのそこそこ大きめの地震が続いて起きるし、最近では台湾で大きな地震が起きてビルが倒れたりしている。この時は沖縄県などに津波警報も出た。
なんか、地震が続くなぁ、とのんびり構える雰囲気でも無くなってきた感じで、少し、食料の備蓄をもう少し真面目に整えておこうかと思い始めている。とはいえ、災害用の保存食を買い込むというよりは、レトルトとか缶詰とか乾麺とか、保存の効く食品を多めに買い込んでおくくらいだけど。
最近は、ローリングストックと言う言葉も、よく使われるようになってきた。近所のスーパーでも、ローリングストックを呼び掛けるチラシが張ってある。まあ、スーパーの思惑としては、いろいろとお客さんに新しい提案をしては商品を買ってもらおうと言う気持ちが主だと思うけれど。
でも、いざ震災になった時に、お客さんが店に殺到するよりは、日頃から備蓄に備えてくれて、震災が起きても騒動にならない方が、お店にとっても有難いかもしれない。
震災に対する備えとして、スーパーとか身近なお店では調達できないものとして、簡易トイレがある。なんでも、この間の北陸の地震では、これに困る人も多かったとか。先日、牧馬と篠原の自治会の総会でも、この震災時のトイレの備えについて、少し話が合った。もっともこの段階では、具体的に何か備えの為の設備を購入するという話まではいかず、どのような対応策があるか調べる段階らしいけれど。
ただなぁ、山の中に住んでいると、排泄物の捨て場なんて、そこら中にあるような気もするが。
阪神淡路大震災の時は、公園に穴を掘ってそこに埋めることもしたそうだけど、たちまち埋める場所に困窮したとか。まあ、人口密度の多い所だと当然そうなるだろうな。
そんな苦い経験を踏まえて、マンホールの上に直接トイレを置いて、そこに用を足すように出来る仕組みを作ったとか。考えている所は考えているんだな。
山の中にある合併浄化槽だったら、空気を撹拌させるブロアの電源さえあれば、何とかトイレは使い続けられると思うんだけど、どうなんだろう。北陸の地震では、そのあたり、何か不具合とかあったのだろうか。
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