2024年 3月31日

 この週は、台風並みとはいかないまでも、なかなかの大雨が降った。雨がやんで二日たった今も、沢の水は賑やかに音を響かせているし、まだ少し、牛乳を混ぜたような濁りがある。そして夏日に近づきそうな陽気になった。これからまた気温が下がる日もあるだろうけれど、どこか、冬は完全に終わったと言う実感があった。

 木々の芽吹きは加速しているけれど、今年はちょっとどこか違う印象がある。当初、桜の開花は例年よりも早すぎる時期に始まったけれど、そこから低温が続いたせいか、今でも満開には程遠く、どうやら小学校の入学式頃に満開になるんじゃないか、という感じ。桜以外も、今年は春の訪れが早いのか遅いのか、判断しかねる事例が多い。

 もう一つ、異変と言うか、不可思議な現象があって、毎年、3月の半ば過ぎには飛び始めるギフチョウが、今年はまだほとんど姿を見せない。もしかしたら、こちらも少し時期を遅らせているのかもしれない。

 まあ、あんまり先の事を心配し過ぎるのも良くないが、こんな事を思う。カマキリは卵を枝に産み付ける時、来る冬の雪の量を予測して産むのだとか。つまり、大雪が降る時は枝の高い所に卵を産み、あまり雪が降らない時は低い所に産む。そんなことが、カマキリには判るらしい。

 もしかしたら、今年の春の異変も、これからの季節の異変を先取りしての、自然界ならではの対処なのだろうか。そんなことを、ふと思った。

 それとも、昨年の夏の、あまりにも異常な暑さにやられて、自然界は今でも調子が狂った状態を引きずっているのだろうか。いずれにせよ、これから季節が進むにつれて判って来る話だけど。

 ここで文の内容を全く変えるのだけど、車のタイヤをスタッドレスから夏タイヤに替える時期になった。だいたい、このあたりに住んでいる人は、自分でタイヤを替える人が多い。もちろん、慣れない人や、体力に自信のない高齢者等は、近所のガソリンスタンドとか整備屋にお願いすることも多いのだが。

 家の中に保管してあった夏向きのタイヤを、車に装着すると、そこで空気圧を指定に数値まで入れる必要がある。半年も保管してあるタイヤの場合、空気圧が半分とはいかずとも、3分の2くらいまでは低下しているのが普通だ。

 そんな時にタイヤに空気を入れる機械に、車内のシガーソケットから電気を取る、小型のコンプレッサー式の空気入れを使う事が多い。

 こういう機械はホームセンターなどに行けば普通に売っている。金額は3000円台くらいで、そんなに高価なものではない。ただ私は、この手の機械とよほど相性が悪いのか、買っては短期間に壊れる、というのを3回も続けた。

 今回、さすがに同じ金額の品を買うのが嫌になり、6000円程度の機械を買ってみた。もちろん、これだってすぐに壊れる可能性だって、まだ判ったものではないが。

 ただ、買ってみて、それまでの品と違った部分がすぐに判った。使ってみての性能は安定しているし、金属を多用していて安定感がある。それまで買っていた3000円程度の品は、一度、箱から出すと、二度と同じ箱に入れる事は出来なかった。電源コードとか空気を入れるチューブとか、「どうやったら同じ箱に収納できるんだ」と頭を抱えるのが普通だった。

 それが6000円の品になると、機械を収納する袋が 付属で備わっていたし、その収納袋に無理なく機械やコードやホースが入ってくれた。なんか、「痒い所に手が届く」という気持ちになった。

 これを経験すると、今まで使った品に対しては、「これを作った会社の人たちは、実際に自分たちで自社の製品を使った事があるのだろうか」と不思議な思いになった。

 もちろん、3000円の品を作った会社にも、6000円の品を作った会社にも、それぞれ言い分はあると思う。値段の低い品を作っている所であれば、「その金額で、その機能を実現するためには、いろいろと使い勝手とか耐久性とか、犠牲にするところも多いのですよ。」と。実際、その通りなのだろう。決して粗悪品を作っているのではなく、与えられた条件の中で、最大限の努力はしているのだとは思う。

 ただなぁ、今回の事で、やはり最初から6000円の品を買ってた方が良かったな、と思った。

 ああそうだ、安くて耐久性のある空気入れなら、電動式ではなく、足踏み式を選ぶと言う手もあります。

0コメント

  • 1000 / 1000