この冬最初のまとまった雪が降った。牧馬で15センチは積もっただろうか。10年前か20年前なら、まあ普通の雪だよね、と思う所だけど、ここ数年の暖冬傾向の雪不足に慣れた感覚だと、けっこうなショックを住民に与えたらしい。
まず、大きめの国道のあちこちで通行止めがあった。雪そのものの影響と言うよりも、雪で走行不能になった車やトラックが道を塞ぐ形になって、道路が麻痺してしまう事例が何カ所であったとか。電車も早々に運休になってしまい、それでは車で東京からの帰宅難民を迎えに行こうと思っても道路が動かずに苦労したという話を聞いた。なんか、この地域の雪に対する耐性がだいぶ落ちているのでないかと思わせる現象だった。
その一方で、道路の除雪はかなり早かったと思う。15センチの積雪なんて言うと、四輪駆動でスタッドレスタイヤの車なら普通に走れると思うかもしれないけれど、実際はなかなかそうもいかない。軽自動車だと難しいんじゃないかと思う。積雪の上を車が通って、あちこちにわだちが出来てでこぼこした状態だと、車のタイヤがわだちにとられてなかなか思うように進めなくなる。デリカとかランクルみたいなでかくて重い車なら問題ないんだけどな。
丹沢にもどっさりと雪が積もったようで、これは春まで残る根雪になるだろう。
最近、人と話す事があった。その内容だけど、「できるだけ、小学生の高学年頃から、人間の心の教育をした方がいいんじゃないか」という事について。
こう書くと誤解されそうだけど、倫理についてとか、正しい人としての在り方とか、優しい心を育む教育をしようとか、そういった話ではない。もっと直接的で、科学的な話だ。
端的に言ってしまえば、人間の心がいかにもろく、簡単に病んでしまう可能性があり、それにたいしてどう用心したらいいかを科学的知識として知っておく教育をするべきだ、という事。さらにさらに端的に言ってしまえば、自分が統合失調症になってしまう場合に備える知識を得て置く、という事。
かつては精神分裂症という言葉が使われた統合失調症だけど、まあ現在でも、多くの人々は「ああ、狂人ね」くらいの認識だと思う。しかし、100人に一人くらいの割合で発症する。これは決して少ない割合ではない。自分自身がそれにならなくても、自分の家族や親せき、友人や勤め先の同僚と人間関係を広げていくと、どこかで接点を得る可能性は十分にある。
なんで、小学校の高学年の頃から、この病気について科学的な知識を持つべきだと私が考えているかと言うと、自分自身がこの病気になった時、もしくは自分の家族がこの病気になった時の対処が、非常に楽になるからだ。
最近は、統合失調症になった場合、どのような体験をするのかについての情報も、だいぶ世間に広まってきた。つい最近も、こんな記事を読んだ。
統合失調症の患者から、この世界はどう見えているのか?発症した本人が描いた漫画が話題
ネット上の記事なので、わりとすぐにリンクが切れて見れなくなると思うが、こういった本を事前に読んでいた場合と、読んでいなかった場合で、いざ自分が同じ症状になった時に、どちらが問題に対して適切に行動でき、冷静に対処できるかは明らかだろう。
逆に何の知識もなく、このような症状に見舞われたら、当人はただパニックになるだけではなかろうか。ようは心の準備がある方が、ずっとこの問題に対する対応は楽になるという事だ。
それにこれは本人だけではなく、その周りにいる人も事前にこのような本を読んでいた場合、他人が発症した場合の気づきも早いし、手を差し伸べる対応も早くなる。
正しく素早い対応がなされると、この病気になった場合の傷も小さくすむ。場合によっては、速やかに医療のお世話になって、適切な投薬や治療のかいあってV字回復だってありうる。
しかし、現状では、本人にも知識が無く、その人の周囲も知識が無いので、ただ単に精神的混乱に放り出されて、自分自身と周囲を混乱に巻き込むだけで、なかなか解決の糸口さえ見いだせない場合が多い。
そういった気の毒な事例を、いくつか見てきた立場として、やはりこれは、公教育の力を使って、だれしも身に付けるべき一般教養の知識なんじゃないかと思っている。
興味があれば、ユーチューブのような動画投稿サイトにも、この病気が発症すると、どのような世界に感じられるかについての解説もあるので、一度見てみるといいかと思います。
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