2023年 4月2日

 新しい年度に入る。山は早春の時期を越えて、春本番へと向かいつつある。桜も散り始めた。

 個人的には、いつも冬が終わって春本番の頃になると、妙に冬の間の疲れが出るのか、ひどく眠くなることが多い。今回もそんな感じだ。なので今回の日記は短く、最近思っている事を少しだけ書いて終わりにします。

 カタツムリの殻から、セメントを作る動画を見た。この動画、字幕機能で日本語の解説も見られる。1000度を超える高温でないと、殻を粉にするのは難しいけれど、炉を作ることで達成している。

 千葉県にある縄文時代の加曾利貝塚でも、このようなセメントのかたまりが見つかているとのこと。人間とセメント(これに砂と砂利を混ぜればコンクリート)の関りは、想像しているよりもずっと古い。

 こういう動画を見ると、現代人は、はたして創意工夫の技術を持っているのだろうか、と不安になる。パソコンばかり使って、実際に手足を使わない人間ばかりになってしまってはいないか。

 最近、妙に、「昔の人は、どうやっていたんだろう」と思うことが多い。現代に比べれば不自由もあったはずだが、現代人が思いもよらない方法で解決していたのかもしれない。

 もう一つ紹介するのは、昔のチェリーラズベリーパイの作り方。この動画で個人的に興味がそそられたのが、1分46秒あたりから始まる卵の撹拌。今だったら金属製の泡だて器を使っているだろうけれど、ここではしなやかな枝を束ねたもののようなものを使っている。

 最後にパイを焼くときって、鉄の鍋にパイを入れて鉄の蓋をして、その上に火のついた炭をかぶせているね。ああ、なるほどなぁ、と思った。

 それにしても、なんで自分かこうも、昔の人の知恵に心惹かれるのか。何か理由があると思うけど。

 一つ思う理由は、こういった昔の人の素朴な技術って、けっして人々が技術の奴隷になっていないで、技術を扱う主人であった事。そのことが、自分を安心させるのかもしれない。

 そして、人間が技術に振り回されている時代の人間から見ると、郷愁のようなものを感じさせるのだろう。

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