11月も最後の日曜日。いよいよ師走に入っていく。前回の日記で、どんどん進む紅葉と落葉の中でも、桑の葉っぱは青々としていて散る気配が無い、なんて書いたけれど、今はすっかり黄色くなり、風に吹かれるたびに大きめの葉を落としていく。
今は、なかなか紅葉も落葉もしない感じの木で残っているのに、桐がある。面白いもので、桐の木は若葉が芽生えるのも遅い。新緑の季節になって、山がすっかり若葉色になっても桐の木だけは枯れ木のような姿をさらし、それからしばらくして、ようやく若葉を出し始める。桐にとって、それが一番似合った生存戦略なのかもしれない。
長期の天気予報だと、今回の冬は寒くなると言う話だが、本当だろうか。普通、秋にもなれば、しばしば底冷えの厳しい日があるものだけど、今回の秋は、いつまでたっても穏やかな暖かさで過ごしやすい。いつまでたっても小型の電気ストーブ一つで間に合う感じで、灯油ストーブを出す感じにならないな。
これは車のタイヤについても似たような事を思っている。これまで、冬になればスタッドレスにタイヤを履き替えるのは必須だったけど、暖かい冬が普通になってくると、「スタッドレスはいらないかなァ」という思いが湧いてくる。最近はタイヤメーカーも、オールシーズンタイヤを勧め始めたし。
オールシーズンタイヤは、スタッドレス程の雪道に対する強さは無いものの、まあ、雪道を走れない事も無い、といった性能のタイヤ。いちいち春と晩秋にタイヤ交換なんてしないで、一年中オールシーズンタイヤでいいんじゃないか、という地域は多いと思う。よほどの雪国でもない限り。
わたしはなぁ、まだオールシーズンタイヤをそこまで信じる事は出来ない状態です。私は心配性なのか、スタッドレスにするだけでなく、念のためチェーンも車に積んで置き、車も4WDでないと信用できません。いかに高性能なスタッドレスタイヤでも、4WDでないと意味が無いくらいに思っています。極端な意見かな。まあそれなりに怖い経験も重ねてきたんで。
ちなみに、チェーンを車に積んで、常に雪に対して用意しているつもりでも、突然の雪に見舞われた時に、いざ実際にチェーンを付けてみようとしても、なかなか付けられない事が多い。よく「短時間で着脱可能」なんて謳い文句のチェーンが売られているけれど、(極端な言い方をすれば)目をつぶってでもチェーンの着脱が出来るくらいに慣れてないと、いざ本番では上手くいきません。
だいたい、チェーンを付ける時って、悪条件が重なっている時が多い。夕方だったり夜だったりで灯りが無いとか、周りが雪だらけでチェーンをうまくタイヤに回せないとか。
よく晴れた明るく暖かい昼間に、平らな乾いた広い場所で、説明書を見ながらチェーンの着脱ができたからと言って、それは本番の環境とはかけ離れた、恵まれ過ぎた状況での話です。先ほど、大げさな表現だけど「目をつぶってでも出来る」くらいでないとダメと書いたのは、そんな理由からです。
こういう事って、災害時の非常用の道具についても同じことが言えるんじゃないかな。だいたい、非常用の道具が必要な時って、穏やかで落ち着いた時ではない。様々な悪条件が重なって、落ち着いて物事を考える事が難しい時に、その道具を使わざるを得ない。
防災訓練もね、そりゃあ訓練の日に台風が来たら訓練は延期するのが普通だけれど、本来は、実際に台風の中で訓練をするという考え方もあるかもしれないな。勿論、ぜひすべきだ、とは言いませんが。
話は変わりますが、前回の日記で、プロとアマチュアの中間の存在が増えれば、プロとアマチュアの相互理解も進んで健全化がみこめる、といった事を書いたけれど、この文章を書くときに念頭にあったのは、プロに対してずうずうしい要求をするアマチュアの存在でした。
「プロなんだから、日常の仕事のついでに、この仕事もちゃちゃっとやっちゃってよ」と、ただで作業を要求するアマチュアって、いまでもいるんですよね。
そんなずうずうしい要求が出来るのも、相互理解が無い事が、最大の原因だと思っています。無茶苦茶な要求って、相手に対する無知からしか生まれてこない。
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