2022年 6月12日

 どうやら関東は梅雨入りしたらしい。確かに雨が降る日が多いし、降らない日でも湿気を感じる。田んぼを起こし、水を張り、しろかきをした。昨年は雨が少なくてしろかきに必要な水が無くて苦労したが、今年は大丈夫だろうと思ったら水が来ない。上の写真は水が少ないなりに、無理やり代掻きをしている所。さすがにこれは変だと思って、水源に行って取水口を掃除したら、一気に水の量が増えて無事に代掻きは終わった。

 この後、もう一度念入りに代掻きをして、小麦を収穫して、田んぼの畔をしっかりと塗り固めて、月末には田植えになる。私の参加している田んぼは、周囲の田んぼと比べて、一番田植えをするのが遅い。まあこれは、私が参加している田んぼの仲間では、かつては同じ田んぼで米と麦を育てていた名残でもある。以前は、麦を収穫してからでないと田んぼに水を引けなかった。

 一つの田んぼで米と麦の二毛作をする事自体は、昔から行われてきたけれど、日本政府としても、食料自給率の向上を考えた時、二毛作の推進を考えたらしい。少し古い話だけど、こんなページを見かけた。

食料自給率の向上に向けた取組

 いろいろと自給率を上げる努力はしているはずだけど、「やはり外国産の方が安い」となると、国産で作っても売れずにだぶつく、という悩みもあるんだろうな。ウクライナの問題が起きてから、この方面の事情に変化はあったのだろうか。

 田んぼで作業をすると、この地域の事柄でも、自分の知らなかった話を教えてもらう事も多い。そんな話の一つに、藤野に新しいフリーペーパーができたとの事。創刊号が3月35日発行という事だから、ずいぶん長い間、私は知らないままだった。私は日頃、フリーペーパーが置いてあるような所に寄り付かないからな。本の名前は「里山ヘッズ」。

里山ヘッズとは

 フェイスブックのページもある。ここを見ると、どこにこのフリーペーパーが置いてあるかも書いてあった。読んでみたらとても面白かったけれど、創刊号ということもあるのか、しっかりとした本を作ろうと気合が入り過ぎたのか、少し固くなっているような印象がある。個人的には、もうちょっとふざけるくらいでもいいかなぁと思ったけど、それはこれからの期待だろう。

 これは私の勝手な意見だけど、このような地元密着型のフリーペーパーの場合、どんなに内容の濃い地域であっても、3号から5号あたりまで発行したらネタ切れで息切れが始まると思っている。「地域の紹介」で留まっている間は、この傾向は避けられないと。

 これを避けて、生命力を持続させるために必要なのは、発行する側が、どれだけ「ふざける」事が出来るかと思っているのだが。

 酷い言い方をすれば、数パーセントの嘘(フィクション)は入れても良いくらいに思っている。

 これが報道だったら嘘なんか混ぜたら非難されるが、地域の情報発信だったら・・・まあ、あの川の淵には河童がいるらしいとか、そんな他愛もない虚構だけれど。

 このことで思い出すのは、地域で何かイベントを企画するときに、始めの段階では、およそ実現不可能なアイデアをポンポン出すと、どんどん実現可能なアイデアも内容豊かなものが生まれて来ることだ。これが、最初から実現可能な現実的な提案しかしない場合、企画の会議をしても沈滞して勢いがなくなり、実現可能なアイデアも内容の乏しい「痩せた」ものしか生まれなくなる。私にはこの経験があるので、始めの段階でとことんふざけまくる事の価値と有効性を知っている。

 自分がやっていることで、どうもこのところ、発展性が無いなと思ったときは、一度ふざけてみるのがいい。それも自分一人だけではなく、会議の場とかでは、そこに参加する全員が、だれが一番ふざけたかを競うくらいの事をしたらいい。一度とことんふざける経験をすると、そこから現実的な提案へと話を進めても、発想の内容の豊かさが活きたままでいられる。

 地域発行のフリーペーパーなんかは、いかにその地域を面白く紹介するのが目的になる。やはりそのためには、発行する人々自身がそれを楽しんでいるか、さらに言えば「ふざけられているか」が肝になると思うなぁ。

 それにしても、疫病が少し落ち着きを見せてきたせいか、陶器市も行われたし、フリーペーパーを出す動きも始まったし、また何か始めようと言う機運が出てきたのかな。

 今回のフリーペーパーは、その紹介している範囲が旧藤野町の範囲を超えて、旧津久井郡やら隣の上野原市まで含んでいる。そこに広がりを感じるし、こういった傾向は、今までになかったものだ。

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