2022年 5月29日

 金曜日(27日)の未明から午前中にかけて、なかなか激しい雨が降り続いた。沢からは増水した水があふれて道路に流れ込み、道志川も茶色く濁っていた。この時期にしては珍しい降り方をする。雨の後はムッとするような湿気と暑さがやってきて、いよいよ夏めいてきたなと感じる。エゴの木の花には蜂が群がる。

 山はどこもかしこも緑色。気づけば午後7時半でもほんのりと明るさが残っている。すっかり日が長くなったし陽が高くなった。もう景色は夏のものである。

 金曜日は大雨になったけど、その翌日からの土日は晴れると予報され、その影響があったのか、いつにもましてこの週末は行楽の客が多かった。数年前の私だったら、そんな行楽の車やバイクの列を見ながら、「こっちはゴミ拾いなんだけどなぁ」とぼやいていたかもしれない。毎年5月の最後の日曜日は、「ゴミゼロ(530)」にかけて、道路沿いのゴミを拾う行事がある。ただ今年は、まだ疫病の心配があるとして、この行事は中止となった。

 ただこのゴミ拾い。以前にも同じことを書いたけれど、年を追うごとにごみの量は減っていく傾向があった。20年前なんて、少し歩けばビニール袋いっぱいの空き缶やら空き瓶が回収されたけれど、近年は草むらをかきわけても、あまり見つからない。これはどういう現象なんだろうと不思議に思っていた。

  私なりに考えた、一番もっともらしい理由は、ペットボトルの普及が、道路に投げ捨てるゴミを減らしたんじゃないのか、と言うもの。缶と違ってペットボトルは、飲んでいる途中でもキャップを締める事が出来るので、気が向いたときに少しずつ飲むことができる。その点、缶だと一気に飲み切る必要があるし、飲んだ直後に容器はゴミになる。車の運転中にポイ捨てしやすいのは、やはり缶の方だろう。

 とはいえ、こんな理屈でも納得ができているわけではないのです。そんな理屈では説明できない感じでごみの量は減っている気がするから。

 日本人がここ数年で倫理に目覚めたわけではないと思うんですけどねぇ(笑)。

 ああ、ついでに思い出した。ここ数年、横断歩道で歩行者が待っていると、ちゃんと止まって歩行者を優先してくれる車が増えた気がする。まあこれも気のせいかも知れないけれど。以前は歩行者が横断歩道で待ってても、車が止まってくれるなんて絶望的だったけど、今は時代の雰囲気が変わってきたのかな。その一方、危険な煽り運転とかでマスコミをにぎわす事例もあるのだけど。

 ここ数年で、人の心はどう変化してきたのだろう。人にやさしく、穏やかになっているのだろうか、それとも険悪な方向に流れているのか。

 こういった人の気風の調査って、あるのだろうか。

 もう一つ感じた事で、このところ、平気で嘘をつくような人間が、栄えなくなってきたなぁと感じている。政治の場でも経済の場でも、芸能の場でも。これも、なにかの時代の流れかもしれない。

 その一方で、発言に慎重な人々が栄えてきたのかといえば、そういう印象もないのだけど、それはこれからの変化なのかな。

 少なくとも、過去20年か、もしくは30年かしらないけれど、これまでけっこう長い間、嘘をついて人を騙して、それで得が出来ればやったもの勝ち。騙された人間は騙された方が悪い。そんな「旅の恥はかき捨て」的な考えを平気で実行する人間の跋扈が著しかった。まるで嘘をつく人間に神様が味方して神通力が付いたかのように。

 ただ、どうやらそういった世の中では、今はなさそうですね。理由はわからないけれど。

 なんか今回は「理由は判らない」ばかり書いているな、私は。頭の良い人なら理由が判っているのだろうか。

 私としては、理由は判らずとも、嘘をつく人間が得をするような世の中でなくなるのなら、それだけで万々歳だ。

 そろそろ麦を刈って、田植えの準備が始まる。畑の作業には、嘘をつけば得をするような要素は何もない。人がやった作業の分だけ、結果は正直に返ってくる。

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