2022年 5月22日

 疫病で中止が続いていた陶器市が、21日と22日に行われた。初日は時折、雨が降る天気だったが曇りの時間も多く、翌日は概ね晴天だったので、雨に祟られるのが標準みたいな陶器市としては、まずまずの天候だったと言えるかもしれない。上の写真は陶人形作家の作品。

 今回の陶器市、規模を縮小しての開催という事になっているが、実は2回に分けている。次の週の土日の28日と29日にも、別の作家たちによる陶器市が行われる。ただそっちの方は陶器市と言う名前ではなく。「ニワイチ」という名称を使っている。

 つまり、イベントの規模を前後に分散しての規模の縮小だったのだけど、お客はかなり来ていた。藤野各地の陶器市の会場を巡るバスも満員だったし、駐車場に車が停めきれない時間帯もあった。

 私も久々に、藤野のイベントを体験しに会場を巡ってみたけれど、お客さんの印象を見ても、どこか「こういったイベントの再開を待ち望んで楽しみにしていた」という人が多かったように思う。また同じ町内に住む人でも、こういったイベントの機会に久々に会う人も多く、近況を話し合ったりする。こういった経験も久しぶりで、懐かしさもあった。

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  陶器市の会場を巡りつつ、花を咲かせているジャガイモ畑や、穂を出し始めている麦畑を見る。そろそろ収穫の時期も近づいてきたかなと思ったり、そろそろ田植えの準備かなと思ったり。ただある人が、今年は低温傾向で野菜の育ちが心配という話をしていた。確かに、普通、5月と言えば、真夏を思わせるような暑い日がもっとあったような気がする。5月下旬の今でさえ、朝晩は小型の電気ストーブを使いたくなる気温の日が多い。

 ちょっと低温傾向なのかなぁと思ってたら、「これは、昨年のトンガ近海の火山噴火が原因じゃないのか」という人がいた。そういう事もあるかもしれない。フィリピンのピナツボ火山が噴火した時も、噴出物が空を覆ってしまい、数年間低温傾向が続いたとか。

 ここ数年、というかここ数十年、世間は温暖化を前提として物事を考えて対策を講じてきた。その対策の中には、温暖化を抑止するために温室効果ガスの排出抑制を進めていく動きもあった。

 その一方で、気候が暖かくなるのなら、それまでは育てるのが不向きだった品種も、育てられるようになるんじゃないか、と、温暖化に「可能性」を見ていた農業分野も多かったのではないか。北海道で大々的にコメを作るようになったり、日本でも沖縄だったらマンゴーが育てられるんじゃないか、いや九州や四国でも育てられるんじゃないか、いや本州でも・・・と、気候変動に合わせた品種の栽培を考えて、実践してきたんじゃないかな。

 でもこれからはどうなるんだろうね。温暖化って、いつまで続くんだろう。いずれはその流れが変わる次期だってあるとは思うけれど。まあ、その時はその時で、冷涼な気候にあった作物を育てるのかな。

 藤野って、「ゆずの里」と売り出している所もあるけれど、必ずしも、藤野の全域でゆずが育つわけではない。牧馬は柚子が育つけれど、峠を越えた篠原では育ちにくいようだ。多分、篠原は冬の冷え込みが厳しい盆地であるのと、牧馬は土地全体が南に向かった斜面になって日当たりが良いことが影響しているのだろう。

 もしかしたら、これからのちょっとした気候の変化で、それまで柚子に不向きだった篠原でも栽培が可能になったり、それまで柚子が育った牧馬で生育が難しくなったりするのかもね。

 以前だったらこういった気候変動に関わる話は、深刻な問題として難しく考えていたけれど(実際、深刻な問題だとは思う)、今回、久々に陶器市で人と会話をしあって、こういった楽しい会話がある場であれば、問題の解決は明るくできるんじゃないかと思えるようになった。

 前回の日記で、趣味の話題とか、お互いが楽しめるような関係で人と人が接する場が増えれば、あまり人を追い詰めない世の中になるんじゃないかと書いたけれど、その思いが更に強くなった気がする。

 久々の藤野のイベントで、やはり人と人が和気あいあいと接する場が、どれだけ人の心を明るくさせるものなのか、再確認したと思う。さて後は、この疫病がいつごろ収束に向かうかなのだけど、中国はまだ大変みたいだし、イギリスやら欧米では、今度は子供が中心になって肝炎が流行り始めているとか。

 なかなか心配事の種が消えないけれど、人との交わりを遮断させない形での対策を考えた方が、問題の解決は早い気がするな。

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