2022年 1月2日

 年明け。この冬は冬らしい寒さが続いている。雪国では冬らしい豪雪になっているらしい。こういう日記をやって良い事の一つに、昨年の事を詳しく思いだせることがある。前回の冬も、1月中旬までは冬らしい厳しい寒さだったが、それ以降は息切れしたように寒さも衰えていった。雪もそれほど降らなかったし。今回の冬はどうなるかな。

 冬に入っても賑わいを見せていた道志川沿いのキャンプ場も、さすがに年末年始は静かになっている。このキャンプブーム、今後はどうなるかねえ。これまで疫病の流行があって、せまい室内よりも屋外で楽しもうという人がいたから、キャンプ場が賑わっていたのだろうか。そうだとしたら疫病の収束で賑わいも収まる可能性がある。

 勿論、疫病の収束と共に、さらに多くの客が押し寄せる可能性もあるが。

 この疫病、世の中のいろんな分野に影響を与えたが、疫病が収まっても影響の波はしばらく続くでしょうね。

 今回の疫病は、よく100年前のスペイン風邪の流行と比較して語られるけれど、スペイン風邪とは明確に違う点を一つ上げるとしたら、世の中が膨張に向かっているか、維持安定、もしくは縮小に向かっているかの違いだろう。

 100年前と言えば、世界各地に鉄道が敷かれ始め、科学は爆発的な開花を見せて、石炭の次は石油、その次は原子力と、人間の夢と領域が急拡大し、生活のありようも一変した。家に灯りをつけるだけだった電気も、冷蔵庫やら洗濯機やら、エアコンやらテレビやらと、利用目的が広がった。祖父母が想像もできなかった世の中が父母に訪れ、父母に想像できなかった世の中がその子供たちに訪れた。

 スペイン風邪が収束した時、人々にはやることが山ほどあったし、世の中は更に騒がしさを増していった。でも今回はどうかな。

 思えば、疫病が流行する前から、ただでさえこの世の中は、徐々に静かになろうとしていたと思う。コンピューターや機械の発達で、人間が仕事をする領域が減っていくという話は以前からあったし、時代が進むにつれ、あれもいらない、これもいらなくなる、という世の中になっていくことは予想がついていた。

 今回の疫病、スペイン風邪の時のように、収束してから世の中がさらに賑やかになる事は無く、収束してもさらに静かになっていくのではないか、と思う。創業や発展や拡大を望む世の中ではなく、静かな守成にとどまる世の中。

  これはなかなか革命的な変化だ。「革命」なんて言うと、激しく爆発的に燃え盛るようなイメージが浮かぶけれど、「火が消える」という革命の形もあるのだろう。

 こういった世の中に変わりつつあるとき、何に気をつけなければならないかについてのヒントも、既に昨年の内から出ていると私は思っている。それは、何かのはずみで、急にモノやサービスが滞る現象だ。これまでにも、半導体不足で車の生産が止まったりしてきたが、世の中が縮小しようとしている時、思わぬきっかけで「あれが欲しい、これが足りない」と気づいても、その時は入手困難になっているか、入手するにしても恐ろしく高価になっているかもしれない。

 工場なんかでも、機械が壊れたり修理が必要になった時に、すぐに新しい機械や部品が手に入るとは初めから期待せず、用心して自前で機械や部品を多めに抱えておくような配慮が必要になってくるんじゃないなかぁ。

 なんか、社会主義国の衰退期に似ている気がする。欲しい時に欲しい品があるわけではないので、店にたまたま品があった場合は、それが特に欲しい品でなくても買っておいて、万一のために抱えておく。ソ連の終わりごろって、そんな感じだったって聞いたことがあるけど。

 なんか、年明け早々に不景気な事を書いちゃったなぁ(笑)。

 「モノ」が不自由になる事はあっても、人間が消えるわけではないのだから、友達や仲間は普通にいるだろう。たぶん、疫病が明けた後の世の中は、モノの力で世の中を賑わしていくのではなく、人と人の関りで賑わせていくのだと思う。

 まあこれも、何十年も前から言われ続けている事なんだが。

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