2021年 10月17日

 稲刈り、そしてはさ掛け。台風の被害もなく、イノシシのような獣害もなく、無事に稲刈りを迎えられたのは有難い。もっとも、はさ掛けした稲穂をイノシシに食べられた事も以前にはあった。あとは脱穀と餅つきが残っている。

 週に二日は雨が降る。まあこれは、晴れと曇りと雨が均等に巡っているとも言えて、作物が枯れるような日照り続きとか、作物が水没するような大雨続きとかを考えれば、穏やかな気候と言えなくもない。ただ、二日三日もすれば雨が降る状態と言うのは、地面が乾く機会が無いとも言える。田んぼの水はとっくに抜いたけれど、稲刈りの時でも田んぼはかなりぬかるんでいた。

 田んぼがずっと湿った状態じゃあなあ。はさ掛けした稲がうまく乾いてくれればいいのだけど。場合によってはカビだらけになる事もあるが。

 新型肺炎、第6波は来るのかどうか。今のところ落ち着いているようだけど、世界を見ると、例えばロシアとかではまた流行が始まっているらしい。まあこれから1年2年と月日が経過するに従って、もっとましな対処法とか薬が出回って来るだろうから、いずれは落ち着くとは思うけれど。

 日曜日は雨になり、ぐっと冷え込んだ。

 季節の変わり目だろうか。これまで妙に蒸し暑い日もあったが、この雨で東北や北海道で初雪の話を聞く。藤野でもストーブをつけ始めた家も多いと思う。なんでもラニーニャ現象の影響とかで、今度の冬は寒くなることが予想されているらしい。

 ちょっと不安なのは石油の値上がりかなぁ。既にガソリンの価格はかなり高くなった。車がないと暮らしていけない山里では、なかなか厳しい出費増になる。冬の暖房費にも響いてくることだろう。

 これにしてもこのところ、世界が不安定に荒れている現象が多い。疫病もその一つだけど、物流の停滞で、やれ半導体が足りない、ワイヤーハーネスが足りないとかで車が作れない。油だって、石油だけじゃなくて植物油も値上がりしている。こうした現象の一つ一つが、今までうまく回っていた世界に、ぎくしゃくとブレーキをかけている。

 一言でいえば、行き過ぎたグローバル化に対する反省を促す事態なのかもしれない。問題は、この事態が収束して、再び世界はグローバル化へと進むのか、それともこれを境にして、それとは違う道を進むのか。

 私には、どっちの道に進むのか予想は出来ないけれど、今後は世界の混乱に巻き込まれにくい弾力的な社会を、それぞれの土地で作っていくのが、これからの安全保障になるんじゃないかと思っています。

 危機を目の前にして、混乱した状態の時、どうやって人々の求心力をまとめていくかの話なのだけど、ちょうど選挙も始まっているね。

 私の考えでは、こんな時、「自分の考え方に従わない人間は救わない」なんて態度は、とってはいけないと思う。実のところ日本では、ここ10年から20年ばかり、自分の考え方に賛同しない勢力は敵だと、魔女狩り的な思想で政権を運営してきた。

 この発想の根源は、強者の驕りである。自分の意見に反対するものはつぶしてしまえ、という態度は、自分が強い内はいいかもしれない。しかしこの態度をとり続けると、自分の仲間の内からも敵を作り出し、それまで仲間だった人々をも潰していく流れになってくる。結局、自分の勢力は徐々にやせ細っていく。

 危機に際して真に強みを発するのは、敵をつぶしていく組織ではなく、味方が増えて行く組織だ。

 味方が増えて行く組織に必要な見識は「中庸」だろう。自分が正しく、自分とは違う考え方は敵とみなすのではなく、自分とは異なる存在も同等に認めて、公平に扱う包容力を持つこと。

 そういった雰囲気が、これからは必要になってくると思う。求心力は包容力に比例するものなのだろう。小さな器では、日本全体を包容することはできまい。

 自分とは違う考え方の、それも自分よりも小さく弱い勢力に対しても、誠実に包容していく姿勢。そういう価値観は、自分が強者だと思っている人には、宿りにくい。これからの、持続可能で成長を続けられる勢力というのは、その辺をよく理解している必要がある。

0コメント

  • 1000 / 1000