2021年 4月4日

 季節は恐ろしい勢いで進んでいく。大げさでなく、毎日の様に、「あ、あの花が咲き始めている。あの花も咲き始めている」と、昨日まで咲いていなかった花を見つける。地面は既に、青い草に覆われた。

 今回の春は、寒さの戻りが無い。普通だったら冬が戻ったような日が、時折訪れるのだけど、それらしい日がない。なので順調すぎるくらい順調に春が進んでいく。近所でも、早々にタイヤを替える人が増えた。例年だったら、4月の半ばでも雪が降る事があって、油断できないんだけど、今年はもう換えちゃってもいいかなぁという気分になる。

 篠原からプレジャーフォレスト(旧ピクニックランド)へ至る道で、崩落があった。通行止めになるほどの崩れではなかったけれど、路肩が大きく崩れている。この道、一昨年の水害で発生した被害現場の復旧工事が行われているが、それとは別の場所で、特に大雨が降ったわけでもないのに崩れるとはね。

 藤野の各所で、一昨年の水害で崩れた場所の復旧工事が進んでいる。この場所が終われば次はあの場所。あの場所が終われば次はあの場所、と進めているので、全てが終わるのは、数年先になるんだろうな。牧馬から中沢へ至る道も、工事はしばらくかかりそうだ。

 先日、ある人からこんな話を聞いた。ある町の役場の話(相模原市の話ではない)。その市の首長も市の職員も、あまりやる気が無く、不正を正す気概も無く、税金の無駄遣いにも無関心のまま放置し、市役所の空気は沈滞し、やる気と才能のある公務員ほど、さっさと見限ってそこから去ってしまう。まあ話を聞けば聞くほど絶望的な状況なのだけど。

 そんな状況を変えようとする人間も、皆無ではない。でも、そんな人が現れると、周囲の人間は無関心を決め込むか、足を引っ張るかして、改革が成功する目処も無く、かえって事態は悪化していくのだとか。

 その人が言っている話が、どこまで本当かは判らない。誇張もあるかもしれない。ただまあここでは、その話の真偽は措くとして、そんな現場を良くする方法はあるのか、という点に私は関心がある。

 お役所に限らず、現場がやる気を無くして、滅びを待つだけになった組織は、全国どこにでもある事だろう。お役所はまだ税金で動いているので、いきなり滅びる事は無いけれど、企業だったら倒産もあるからね。再生できないまま消えていった企業も多いと思う。

 日本が右肩上がりだった時代なら、あまり問題も見えてこなかったと思うけれど、これからいよいよ、健康を保った組織と、病的になってしまった組織とで、道が別れてしまう現象が顕在化していくだろうと思う。そんな中、一度は病的になってしまったが、健康を回復できた組織の話も、いろいろと出て来るんじゃないか。更には、病的な組織に健康を回復させる、組織の診断と治療のできる医者も現れるかもしれない。江戸時代の、二宮尊徳なんて、そんな人だったんじゃなかったかなぁ。

 病的な組織を治療し、健康を回復させる技術とはどんなものか。たぶん、それも一つの学問として、技術が体系化されて、学ぼうと思えば誰でも学べるものになるかもしれない・・・というか、私が知らないだけで、すでにそういった学問が既にあるとか、そういった学問を教える学校とか既にあるんじゃなかろうか。

 まあ、組織が再生する為には、だれか一人が、そういった学問を学校で学ぶだけでは無理で、組織の大半の人間が同じ勉強をして、認識を共有するくらいじゃないと駄目だとは思う。

 組織の大半の人間が、病的な組織とは何か、健康な組織とは何か、何が組織を病的にさせるのか、といった知識を学問的に吸収すると、必然的に、組織を病的な方向に誘導している人間像が浮かび上がって来る。

 病的になった組織を健康に回復させる技術について知識が広まって来ると、これは当然、「人間性・人格」の問題になってくるだろう。組織を健康に保たせる人格が良い人格で、組織を病的な方向に導くのが悪い人格という具合に。

 たぶん、これからは、金儲けがうまければいい、という時代では済まなくなって来るだろう。そこには高度な人格が必要になって来る。

 どうなんだろう、これからの未来、小学校とかで、人格について教える時間とか作るのだろうか。道徳の時間とかはあるようだけど。

 まあその前に、お年寄りの人格も再教育が必要な気もする。もちろん壮年の人格も中年の人格も、それから・・・。

0コメント

  • 1000 / 1000