2020年 10月25日

 延び延びになっていた稲刈りがようやく終わった。稲刈りを予定したいた日が、これまでことごとく雨に見舞われ、半月以上遅れての稲刈りになる。それでも、この日は多分この秋でも最高の透き通った青い空で、心地よく作業ができたのは良かった。これまでは雨も多かったが、今週は晴れも続くようなので、刈ってはさ掛けした稲の乾きも良いだろう。あとは脱穀と年末の餅つきで、今年の田んぼの作業は終える事になる。

 土日の行楽の車は相変わらず多い。道志川沿いのキャンプ場も盛況で、夏休みでも連休でもないのに、客の入りはそれくらいありそうだ。なんでもキャンプって流行っているらしいね。

 近年のキャンプ場の傾向として、秋や、場合によっては冬にも客が来る。以前は夏だけの行楽地の印象があったけど。このところ、夜は冷え込んできたけれど、そんな寒い夜をあえて屋外で楽しむのが流行っているのかな。

 個人的な感覚としては、この秋は、順調に冷えてきている。こんな日記を続けていると、秋が深まるにつれ、いつ頃から小さな電気ストーブを使いだしたとか、いつ頃から石油ストーブを使いだしたかを日記に書いている。このところ暖冬傾向で、12月に入っても妙に暖かくて石油ストーブを使う気になれない年も多かったが、今年はそろそろ小型の電気ストーブでは頼りなくなって来た。

 相模原市で、「さがみはら39(サンキュー)キャッシュバックキャンペーン」というのをやっている。

https://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/sangyo/sangyo/1020634/index.html

 地元の店で、合計1万5千円の金額の買い物をした場合、そのレシートを貼って市役所に送れば、3900円の金額が帰って来る。新型肺炎で打撃を受けた地元商店のための、景気刺激策だ。10万人が利用を想定した予算を組んでいるみたいだけど、10月23日時点で、申込者は約35600人。実施期間もそろそろ終盤だけど、この試み、あまり市民に情報が浸透してなかったのかなぁ。申込者が10万人に達したらこのキャンペーンは終了するけれど、この調子だったら、「10月1日から最大39日間」の、最大まで続きそうだ。

 私は使いましたよ。3900円って結構大きいし、ちょうど車のタイヤが丸坊主になっていたので、タイヤを交換すれば1万5千円なんて簡単に越える。まあ、タイヤを交換したガソリンスタンドで「ぜひやりなさい」と誘われたのもあるけれど。

 市の職員としても、新型肺炎で低迷した経済をなんとか暖めようと知恵を絞っての政策だろう。ちゃんと10万人が使い切ってくれればいいが。

 新型肺炎。海外では再流行が始まっている。日本だって、これから冬に向かうにつれて、どうなるか判らない。深刻な流行に襲われるのか、案外、何事も無く終わるのか。もちろん、注意深く警戒するのが正しい在り方だろう。夏から秋にかけて、日本全体で、この病気に対する気のゆるみが広まっているのが気になる。まあ、警戒しっぱなしで疲れがたまり、緊張感も弛緩してしまう時期があるのは仕方が無いが。

 政府は国民に対して「旅行しろ」と景気刺激策を出しているが、私は心配だし、冬が始まる前に早々に控えるべきだと思うが、止められないんだろうな。冷え込んだ観光業に対する支援が必要なのは判るが、まだ今は、静かに留まる時期なんじゃないのか。ここで人の移動を推奨したら、もっと恐ろしい事態を招き、もっと恐ろしい打撃を観光業に与えやしないか。

 中国の古典の『易経』には、知恵の一つとして、「止まるべき時には止まり、動くべき時に動く」というのがある(※)。この言葉だけを聞けば簡単そうだが、私は、これは知恵の極地の一つだと思っている。

 多くの場合、止まるべき時なのに止まる事が出来ずに身を滅ぼし、動くべき時に動く事が出来ずに身を滅ぼすのだろう。

 静かに止まっているべき時でも、追い詰められれば慌てふためいて動きまわらずを得なくなる。逆に動くべき時でも、一歩踏み出す勇気が出なかったり、周囲の目や気兼ねやしがらみがあって、動くのを躊躇したり。

 何よりも、今が動くべきときなのか、止まるべき時なのかを正確に判断するのには、大変な知恵がいる。そんな知恵の持ち主は、世が荒れる前の段階から、謙虚に知恵を磨き続けていた人なのだろう。


※ 易経 艮

時止則止時行則行動靜不失其時其道光明。

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