連日のように暑い日が続く。週間予報を見ても、毎日の最高気温が34度とか35度とか。しばらくこんな気温が安定して続くらしい。北海道のような北国でも猛暑になっているとか。
けっこう深刻な事態になっているのはヨーロッパなんだそう。何しろもともと冷房装置の設置が少ない地域なので、猛暑による死者も出しているそうな。
ただ、この日記で何度か書いているけれど、今回の夏、猛暑には違いないが、牧馬に関しては、夜になると普通に涼しくなる。本来、真夏でも夜になると山の上から涼しい風が降りてきて、熱帯夜の心配なく快適になる事が出来たが、一昨年や去年の夏は、そんな藤野でも寝苦しく感じる夜も多かった。それが、今年の夏は夜になれば順調に気温が下がってくれる。一口に猛暑と言っても、いろんな程度があるんだろうな。
日照時間も短くなってきている。もう朝の4時は、朝と言う感じではなくなってきた。昼が短くなり、夜が長く成れば、必然的に地面が受ける太陽の熱は減る。いつまで30度越えの気温が続くかは分からないけれど、徐々に晩夏と呼べる時期には近づいている。
それにしても、夜だけでも涼しい空気の恩恵を受けて、熱帯夜の心配をすることも無く、心地よく眠れると言うのは、それだけでも山に棲む価値があると言えるのではないか。近年の猛暑を思うと、冗談ではなく、そう思えてくる。
山が涼しいのは当然だとしても、平地の都会でも涼しくなるような工夫が、これからは必要になって来るだろう。ただ、本気でそれを考えると、都会に緑地を増やす必要性があるので、都会に住宅地として住める土地の削減を求めることになる。まあ、無理だろうな。
緑地が増えれば都会が涼しくなる理由はいくつかある。一つは、熱を溜め込まなくなること。
コンクリートやアスファルト舗装の道路などは、太陽の熱をどんどん吸収していく。夏の日差しを受けて暑くなった道路は、もはや裸足で歩くのは不可能なほどに熱くなる。最近は、犬の散歩をさせるのに、犬の足をやけどさせないために、犬に靴を履かせるそうな。
それに、存分に太陽熱を吸収したコンクリートや道路は、夜になって太陽光線が降り注が無くなっても、今度は溜め込んだ熱を空気中に放出させる。これでは日が暮れても容易に涼しくならない。
森の木々は、太陽光線を浴びても、葉っぱが50度とか60度にはならない。風が吹けば大気と同じ温度まですぐに下がる。葉っぱみたいに、紙のように薄くぺらぺらしたものなら、熱を溜め込む事も無い。そして、木々の葉に太陽光線を遮られた木陰は、これも同様に太陽光線を直接に受けないので、それほど熱を溜め込む事も無くなる。
木陰の道だったら、犬の散歩だって、さぞ楽だろう。もちろん人間にとっても。
森はコンクリートやアスファルトの道のように、50度とか60度の温度のかたまりを作らない。それだけでも効果は高いが、木々は地中から水を吸い上げて、葉っぱから水蒸気を放出している。都会では、あまりにも暑いと、霧状に水を吹き流して冷気を作ったりしているが、植物ではそれが当たり前のように起こっている。これも、森が涼しくなる理由の一つになっているだろう。
森が、夏でも涼しくなる環境を作ってくれることは判っている、そして、コンクリートとアスファルトの都市が、ただでさえ暑い夏を余計に暑くさせている事も判っている。熱くなった大都会で、部屋の中を涼しくさせようと冷房装置を使うと、今度は室外機から熱風が屋外に出ていく、これも都市を暑くさせる。これでは悪循環だ。
グーグルの地図を見ると航空写真も見ることが出来るが、東京を見てみると、ほとんどが建物ばかりで、緑地はわずかに点在する程度で、その地域を冷やす役割を期待するには、圧倒的に面積が足りない。しかし、そうはいっても「緑地を増やそう」という流れにはならないだろうなぁ。
そうして考えると、コンピューターの通信速度が向上して、会社に出勤しなくても在宅で勤務できるような状況は、都会を暑くするのを抑制する解の一つには、なるかもしれない。だれもが都会の会社に出勤するのではなく、緑の多い田園地帯で暮らしながら仕事が出来るのであれば、都会がむやみに暑くなる状況が少しは緩和できると思うけれど。
まあ、そうはいっても、それでも私は都会に住みたい、という人は多いだろうし、後を絶たないだろう。何と言っても、便利でおしゃれだと誰でも思うし。
ただ、これはあまり考えたくない事だが、これから更に温暖化が進んで、40度越えの気温が普通になるかもしれない。そうなると、もはや経済的な活動を継続する事すら困難になってくる。そうなると、都会に価値はあるのかどうか。
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