2023年 10月22日

 先日、自分も参加している田んぼで稲刈りがあった。幸い、晴天続きで田んぼも乾き、稲刈り自体は滞りなく終わったのだけど、稲刈りの直前になって、ちょっと騒ぎがあった。

 なんでもまだ小さなイノシシが、田んぼに入ったらしい。いわゆる「ウリ坊」と言われる子供のイノシシだったそう。稲が実る時に田んぼにイノシシが入ったら、それこそ目も当てられなくなる惨状になるのだが。

 どんな惨状かと言うと、田んぼの稲と言う稲は倒されて泥まみれにされ、それでいて籾は綺麗に食べられるのである。イノシシが田んぼに入って米を食べる時は、イノシシが田んぼの土に体をこすりつけるように稲を倒し、そこからむしゃむしゃと籾を喰いまくる。以前、それで泣きたくなるような出来事があった。

 それが今回は、少々、倒された稲はあったものの、籾は食べられていない。不思議な事もあったものだが、どうやら「まだ子供のイノシシなので、稲の味を知らなかったのではないか」という話もあった。

 それにしても、この田んぼはけっこう厳重に獣が入らないような柵がめぐらされているのだけど、どこから入ったのか。この田んぼでも獣害が出るようだと、もう篠原で田んぼを出来る所は無くなってしまうぞ。

 全国各地から紅葉の話が出てくるようになった。丹沢の山の上の方は、徐々に紅葉が始まっている。まあ、牧馬のあたりにまで紅葉が来るのはもっと先の事だろう。ただ、今年の紅葉は、あまり期待できないと思う。夏の暑さが異常だったせいか、木の葉が疲れ切ってしまったのか、晩夏の段階で木の葉が茶色く枯れてしまう木々が目立った。それに、虫の害によるナラ枯れの木も多く見かける。

 山を見渡すと、しみのように枯れ木の場所が点々と見られる。そんな光景を見るにつけ、山が徐々に病的に力を落とし、健康を失っているように見えて、焦る気持ちと悲しい気持ちになる。

 私がそんな気持ちになるのは、山の問題だけではないだろう。前回の日記でも気候変動の事を書いたし、また「実際に手足を使って働く人々」の仕事が、仕事として成り立たなくなって、その仕事では生活が出来なくなる世の中について書いた。

 なんか、世界のすべてが健康を失い、病的に弱っていくように思わせる環境が揃い過ぎている。

 なんとかして、世界が健康を取り戻す方向に動き始める方向に行かないものか。その為には何をどうしていけばいいのか。

 冷静に考えなければならない事が、たくさんあるのだろう。

 土日になると、行楽の車が多数行きかう。今日もなかなかの人出だった。

 数年前まではほとんど秋からキャンプ場は閑散としているのが普通だったけれど、今は一年を通して賑わっている。冬だってかなりの人が来る。キャンプ場の周りには薪を売る人たちが多いけれど、夏は煮炊き用の薪が売れる一方、冬は焚火とか、暖を取るための薪が売れるそうな。

 これからは寒さをしのぐために、ストーブを持ってきてキャンプする人も増えるらしい。インターネットで「キャンプ」で検索しようとすると、「ストーブ」の言葉も勧められる。これは3年前の動画だけど、その頃からキャンプとストーブの話題は盛んだったのだろう。

【石油ストーブ10種】初心者おすすめ 人気冬キャンプ道具

 なかには小型の薪ストーブまでテントの中に持ち運ぶ剛の者もいる。そこまでして寒い中、キャンプをしたいのかと思うけれど、あえて寒い中、キャンプを楽しもうという気持ちも判らなくはない。

 人里離れた山の中、暗く静まり返った宵闇のひと時、火を囲みながら、静かに無心で過ごす気持ちよさと言うのは、私にも共感するところがある。

 そして、前述した健康を失った世界に、再び健康を取り戻すきっかけというのは、案外、文明から離れた所で、寒さのなか、静かに火を見つめるところから始まるのではないかとも思っている。

 もっとも、冬にキャンプが流行り始めた理由には、そのような高尚な動機ではなく、単に冬の方が虫がいないから、というのもあるそうだ。現代は、親も子も、虫が苦手な人が多いのだとか。

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