2022年 8月28日

 8月も終わろうとしている。23日は処暑だったが、週に2日ほどは暑苦しい日もあるけれど、雨や曇りの日が多く、だいぶ過ごしやすくなってきている。

 そのせいか、逆に体調を崩す人もいるみたいだ。私は体調を崩すほどではなかったけれど、急に涼しくなった日には、帰宅して寝転がっていたら、そのまま深夜まで寝ていたことがある。真夏の疲れが、涼しくなって体がほっとしたのか、気が緩んで眠気が押し寄せたのかもしれない。さすがに牧馬みたいな標高300メートル程度の山里だと、「冷える」というほどではないけれど、もっと高い所だと、朝晩はストーブが欲しくなる日も出てくるのだろう。

 知り合いに薪ストーブを導入したという人がいるのだけど、薪の用意が全然できていないとか。薪ストーブで重宝されるような広葉樹の薪は、今の段階で木を伐って、薪のサイズに割っても、乾燥が冬までに間に合わない。杉や桧のような針葉樹なら間に合うかもしれないけれど、針葉樹の薪はストーブに使うと、あっという間に燃え上がって燃え尽きてしまう。あまりストーブ向きではない。もっとも、ストーブに着火する時の、火に勢いをつける時には有効だけどね。

「広葉樹の薪ね、ある所にはあるんだけど」

 近場に、木工の工房があって、そこで広葉樹の木を使っている。そこに廃材があるのだが。

 廃材といっても、広葉樹の丸太を製材する際にできたゴミなので、なかなかごつくて大きい。チェーンソーが使える人なら、広葉樹のゴミを(製材の際に出来るゴミを、バタ材と言う)もらって、自分でチェーンソーで薪のサイズに切る事も出来るのだけどね。このバタ材なら、半年から1年以上前に製材した時のものだから、だいぶ乾燥も進んでいるだろう。次の冬のストーブにも使えるかもしれない。

 現場に行けば、ただでもらえるよ、と言ってみたけれど、その人はチェーンソーは持っていないし、それだけの大きなバタ材を運ぶ車(軽トラとか)を持っていないし、なかなか難しいと言う話になった。

 うーん、世の中にはいろんな仕事があって、そこでは日々、いろんなゴミも生まれて、それらのゴミも使いようによっては、お宝にもなるのだけど、使いこなす方にも技術や設備がいるんだよなぁ。まあ、技術や設備が無い人でも、人脈の在る人なら、そういう技術や設備を持った人にお願いすると言う手もある。謝礼は別の形でするとして。

 ただ、技術は無い、設備も無い、人の縁も使いたくない、となると、お金を使うしかなくなる。ホームセンターでも最近は薪ストーブに適した広葉樹の薪が売っている。でも、こういう薪を使い始めると、灯油ストーブの方がはるかに割安になるよ。

 その木工所の話に、こんなのもあった。木工所から排出されるごみの中に、木を工作する際に出るおがくずがある。こういったおがくずは、近隣にある動物を飼っている施設(牧場とか)に引き取られる。厩舎におがくずが敷き詰められ、動物にとって快適な居場所を提供するとともに、動物の排泄物と混ざったおがくずは、別の場所に持っていき、発酵させて堆肥にする。その堆肥は、また近隣の農家などに使われるのだが。

 その堆肥が、近年になって、近隣の農家で農業をやめるところが増えて、だぶつき気味なんだそうな。だぶついても勝手に捨てるわけにもいかず、捨てるのなら産廃としてお金をかけて捨てなければならない。なので、「できるだけ堆肥を安くする」と言うようになったとか。どこまでホントか判らないけれど、軽トラいっぱいの堆肥で500円とかなんとか。

 ホームセンターで堆肥を買ったら、一袋しか買えない値段である。ただ、こういう話も、なかなか伝わらない。欲しい人には、嘘みたいな宝の山の話なんだろうけれど。

 一方で、最近の原材料の高騰で、肥料の値上がりも激しいらしく、肥料の値上がりの為に農業の継続が困難になる所もあるという。

 こんな話を聞くたびに、なんか、ちぐはぐだなぁ、と思う。

 これからの時代、肥料も近隣の付き合いの中で、自家生産ができる状態にした方がいいんじゃなかろうか。なんか、世界の経済の変動の影響で、やれ原材料が高騰した、やれ半導体が手に入らなくなった、と、自分の仕事にしょっちゅう支障が出るようになる。

 グローバル化を否定するわけじゃないが、どうも今は、グローバル化ゆえの、脆弱性ばかりが目立つようだ。

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